丸(円形)かがり(2)

丸かがり-最終段階 基礎知識(テネリーフレース)

丸かがり・水玉かがり

前回に引き続き、『丸かがり・水玉かがり』のかがり方を説明します。

かがり方

前回、準備作業をした後、土台となる糸が渡っていない場合と、渡っている場合とがあることを説明しましたが、覚えていらっしゃいますか?

 

土台となる糸が渡っていない場合は、中心になる点は糸がクロスしているだけで、土台となる糸が渡っている場合は、中心になる点にノットがあると説明しました。(下図参照)

ドットー下準備

これを踏まえて、今回は、それぞれの場合について、具体的なかがり方を見ていきましょう。

土台となる糸が渡っていない場合

特徴
  • この場合は、丸かがり・水玉かがりをやりながら、中心となる点を移動していきます。
  • 半円形にかがるのは、出来ないと思ってください。
  • 針に通した糸(かがりの糸)もかがりをする時の柱の一つと数えるので、柱の数が奇数になります。
How to…?

1.まず、かがる糸を針に通したら、クロスしているところをすくいます。

丸かがり-第1段階

2.オレンジの糸(針の糸)を含めた柱となる糸の上→下→上→・・・となるように、針を通していきます。

丸かがり-第2段階

グルグルまわるダーニングの要領と同じです。

3.好みの大きさになったら、次のかがる位置に移動しますが、移動する際には、必ず、かがり始めの糸をすくいます。

丸かがりー第3段階

※ 図の緑の線のように、かがり始めの糸をすくいます。場合によっては、かがり始めの糸の上を通さなければいけなくなるかもしれません。その時は、かがり始めの糸(オレンジの糸)を上から下にすくうようにしましょう。

丸かがり-第3段階2

4.かがった糸を少しずつすくって、次のかがりの中心になる点に移動します。

丸かがり-最終段階

※「少しずつすくう」時、ダーニングの時のように上→下→上・・・とする必要はありません。上→上→下→・・・となっても構いませんが、かがった部分が崩れないようにだけ気をつけてください。

5.1~4を繰り返して一周します。

長所・短所

以上が、土台となる糸が渡っていない場合のかがり方です。かがる際の柱の数が奇数なので、何も考えず、上下上・・・とかがっていけるので、楽ですよね。

でも、かがりとかがりの間の糸が1本しかないので、かがりの間が離れていると、そこから緩んできたり、丸の形が崩れてきやすいので、かがる大きさなどに注意を払う必要があります。

土台となる糸がすでにわたっている場合

特徴
  • 丸くかがることも、半円形にかがることも出来ます。
半円形にかがる時は、絶対にこの状態でないとかがれません。
  • 柱の数が偶数になるので、丸くかがる時、柱にかがった糸は上だけあるいは下だけ通ることになります。
How to…?-半円形

1.わたっている糸の右下から糸を入れ、渡っている糸とその上の柱を、上→下→上・・・というように針を通していきます。

半円形ー始め方

2.わたっている糸を折り返し、同じように上→下→上・・・と通しながら、かがり始めの糸のある方まで戻ってきます。

半円形ー1往復目の折り返し

3.先ほどと同じように、渡っている糸を折り返します。

半円形ー2往復目

4.好みの大きさになるまで、2~3を繰り返します。

5.好みの大きさになったら、次のかがり位置まで移動します。

半円形ー一つ目のかがりの最後

※ 右からかがり始めているので、次にかがる場所は左のノットのあるところです。ですから、かがりの左側で終わるようにしましょう。

6.2つ目以降のかがり方の始め方は、1つ目のかがりと違います。かがりたいノットの左から針を入れて始めましょう!

半円形ー次のかがりへ

※ 渡っている糸を右側で折り返すとき、前のかがりからきている糸(紫の糸)を巻き込むように折り返すようにしてください。

7.2~6を繰り返して一周しましょう。

How to…?-円形

1.わたっている糸の右上から針の糸(かがりの糸)を入れます。

円形ー始め

2.ダーニングの要領で、柱の糸を上→下→上・・・とまわっていきます。

円形ーかがり始め

一周してかがり始めの糸のところまで来たら、1段目だけ、かがり始めの糸をすくっておきます。(今回の記事では取り上げませんが、この糸は後々、糸始末をします)

3.必要数だけまわったら、次のかがりに移ります。

円形ー最終段階

かがり始めの対角線上に糸が来たら、次のかがりの方向に針を向けていきます。

4.次のノットの部分は、糸を通すだけです。横にわたっている糸の上を通して、上側の柱の糸をすくい、横にわたっている糸の上を通して次のかがりの位置へ移動します。

円形ー次のかがりへ

連続してかがることも可能です。が、次のノットを通過するだけにした方が、円形部分の糸の上下する部分が同じになる(連続した場合糸の上下が隣り合うかがりで対称になります)のでこのような形にすることが多いです。

5.2~4を繰り返して一周します。

長所・短所

柱になる糸の数が、偶数なので、円形にかがった場合、ダーニングのようにかがった糸が上下交互になりません。「ある柱の糸は、かがった糸が常に見えるのに、隣の柱の糸はかがった糸が下を通って全く見えない」という状態になります。

そのため、かがった糸は並んでいるだけの状態なので、非常に不安定です。

 

半円形にかがった場合は、このような心配はありません。

が、往復する際に糸を引きすぎたり、引かなすぎたりして形が崩れる心配もありますから、注意を払いながらかがっていきましょう。

 


あとがき

うまく説明できたかどうか、とっても不安。

ひつじのまーこは、このかがり方があまり好きではないため、ほとんどやったことがないから・・・、間違った説明をしているかもしれないし・・・、本当に不安。

実際にやってみて、何か、問題があったら、教えてくださいね。