
ノットと千鳥かがりの練習しようか?

ホアン、あんまり好きじゃないかも・・・
ノット&千鳥かがりの練習のためのモチーフ
このモチーフは、4種類のノットと2種類の千鳥かがりを練習できます。
それぞれのノットの作り方は、以前の記事を参考にしながら、作ってみてください。
そして、すべて作り終わったら、
- 種類によってノットの印象がいかに変わるか
- 千鳥かがりも、かがる場所の違いによる表情の違い
について、モチーフを眺めながら実感して欲しいと思います。
また、前回のダーニングのように糸を隠す場所のない場合の糸始末の仕方についても、覚えて欲しいところです。
型紙を作る
1.型紙用に用意した紙に、同心円を描きます。
半径:0.6㎝、1㎝、1.7㎝、2.4㎝、3.4㎝、3.8㎝の計6個描きます。
2.このモチーフも、24本のピンを使って作っているので、円を24等分し、一番外側の円の上に点を描きます。
3.必要なら、下の図を参考にしながら、かがるところがわかるように絵を描いておきます。

型紙の図
今回のモチーフは、ノットを結ぶ時にペアになる糸が変わりますから、ピンの糸2本の動き(グレーのライン)がわかるようにしておきましょう。
4.台に固定できるように、準備をします。
トレーシングペーパーを乗せるつもりの人は、準備は特に必要ではありませんが、
型紙を裏返して使用するつもりの人は、裏から型紙の絵がわかるように油性ペンで図をなぞる必要があるかもしれません。
材料を用意し、ピンを立てる
必要な材料は、レース糸40番。1色、できれば2色。
ひつじのまーこは、薄い黄色と赤色を使っていますが、皆さんのお好みの色をご用意ください。
台に、型紙をセットし、ピンを立てます。
中心を作る
中心の作り方は、少なくとも2種類ありますが、今回は㈶日本手芸普及協会のテキストに載っているやり方で作っています。
前回のダーニング・サンプル用モチーフで使った方法と比べると楽ですが、中心を縛る時にしっかり縛ろうと頑張ると、ピンに渡した糸を引っ張りすぎてしまいがちです。しっかり、でも、ゆったりという矛盾した要求に応えられるようになるまではちょっと大変ですが、頑張ってチャレンジしてみてください。
詳しい作り方は、以前の記事を参考にしてくださいね。
この記事だけではわからない、という方は、動画も作ってみたので参考にしてください。
中心のダーニングが終わったら、その周囲にノットを結びます。
今回は、このノットから練習ですから、詳しくは次の項目で!
一重結び
中心のダーニングの際に結ぶノットとして、今回は『一重結び』を選びました。
詳しい結び方は、この記事を参照にして下さい。
ピンにかかっている糸2本をペアにして結び、ダーニングが広がってくるのを防ぐ役目も担っています。
ノットとノットの間がほとんどないため、非常に結びにくいと思いますが、頑張って結んでみてくださいね。
コーラルノット-左回り
型紙の、1.0㎝のライン上に結んでいきます。
下の図の紫色の点が今回のノットです。
隣り合うピンの糸を合わせて(2本)結びます。
結び方を忘れてしまった方は、ノット(2)の記事を参照にして下さい。
このノットが終わると、ピンにかけた糸に動きが出てきて、モチーフを作っているという感覚が少し出てきますよ。(こんな風に感じるのはひつじのまーこだけ?)
コーラルノット-右回り
上の図の青い点が今回のノットを結ぶところです。
結び方は、ノット(2)の記事で説明しています。
1.7cmのライン上に、ピンの糸2本をペアにして結びます。
コーラルノットの左回りと右回りで区切ったところに斜めに糸が渡っていることが、確認できるでしょうか?(「型紙の図」の中で薄いオレンジ色に塗ってある部分です)
後で、ここに『千鳥かがり』をしていきます。
鎖目結び
2.4cmのライン上に『鎖目結び』をしていきます。先の図の緑の点の部分です。
結び方は、過去の記事を参考にしてください。
結ぶ糸の組み合わせは、先ほどと同じで、ピンの糸2本をペアにして結びます。このように結ぶと、糸が真っ直ぐに並んだ状態になり、ちょっと変わった雰囲気になりましたよね?
さて、ここまでで、全てのノットを練習したことになりますが・・・
一重結び
中心のダーニングの際に結びながら練習したため、位置ばかりが気になって、結び方をあまり覚えていないのではないかと思い、練習のため、もう一度『一重結び』をしましょう。
3.4㎝のライン上に結んでください。先ほどの図の黄色の点の部分です。
「一重結びよりも、他の結び方が心許ないから、そっちの方を練習したい」
という方は、その心許ない結び方を練習してくださっても構いません。
千鳥かがり-上にかがる
『千鳥かがり』を、ベースになる糸の上にかがっていきます。かがる場所は、2.4㎝のラインと3.4㎝のラインの間です。
千鳥かがりのかがり方がわからない方は千鳥かがりの記事を参考にしてください。
上の図は、「型紙の図」の一部をアップにして、千鳥かがりをかがった様子を描いたものです。ピンの糸を表すグレーのラインの上に千鳥かがりを表した赤いラインが来ているのが確認できると思います。このような状態になるようにかがっていってください。
千鳥かがり-下にかがる
かがる場所は、1.0㎝のラインと1.7㎝のラインの間です。
かがり方は上にかがる場合と同じですが、ピンにかかっている糸の下を通すようにかがっていきます。
実際にかがった時の様子を描くと、上の図のようになります。
上にかがった場合と比べると、かがった糸がほとんど見えなくなることが確認できると思います。こんな風になるようにかがってみてください。
中心のノットからここまでの作り方を、糸始末も含めて動画にしました。文章よりは作り方がわかりやすいと思うので、参考にしてみてください。
仕上げ
ピンを外して、アイロンをかけます。すぐに使用する予定の方はアイロン糊をかけると、汚れ防止になります。しまうだけの方は、糊はかけないでくださいね。
あとがき
このモチーフを作ると、4種類のノットの作り方を覚えるだけでなく、結び方の違いで、ノットの形や向きなどがどんな風に変わるか(あるいは、変わらないか)見比べることが出来ます。
また、千鳥かがりについても、ピンの糸の上にかがるか、下にかがるかで、どれくらい印象が変わってくるかを見比べることが出来ます。
本などのデザインをまねして作る時に、ちょっと工夫をしてみたいなと感じたら役に立つ、かもしれません。是非、作り比べてみてください。