ノットの結び方
前回に引き続き、ノットの結び方を取り上げます。
今回は、日本手芸普及協会のテキストで『コーラルノット(Coral knot)』と紹介されている結び方です。
コーラルノット
How to…?
テキスト(『手芸テキスト レースコース 改訂版:日本ヴォーグ社』)には、
という解説が書かれていますが・・・、図を見ないとわからないですよね。
図も、テキストから拝借しようと思ったのですが、自作してみました。
1.右から左に進む場合には、このように結んでいきます。
2.逆に、左から右に進みたい時は、下のように結びます。
一見、似ても似つかないやり方のように感じますが、糸の掛け方は一緒です。印刷するなどして、上下を返してみてもらうとわかりますが、黄色い線の動きは全く一緒です。
テキストにかかれている後半部分の記述・・・
は、狙った位置に、ノットが作れるようにするためのコツです。
前のノットの方に傾けるようにして結び目を引き締めていき、狙った位置ジャストより0.5ミリぐらい手前(前の結び目の方)まで行ったら、針の糸を進行方向に戻します。すると、狙った位置にしっかり結ばれたノットが出来上がります。
これは、言葉で説明するよりも、実際に作っているのを見ていただいた方がわかりやすいと思うのですが・・・
動画は、現在、撮影→編集中ですので、後日ご紹介します。どのくらい先になるかは、わかりませんけど・・・
鎖目結び、との違い
この、日本手芸普及協会の「コーラルノット」の作り方と、日本編物検定協会の『鎖目結び」の作り方は、微妙に違います。
参考のために、前回、掲載した図をご覧ください。
進行方向の同じ、1の図と比べてみましょう。
「黄色の線の動き」と「針の刺し方」が違いますよね。
黄色の線の動き | 針の刺し方 | |
---|---|---|
コーラルノット | 反時計回り | 下から上 |
鎖目結び | 時計回り | 上から下 |
この違いによって、どのくらい結果が変わるかというと、
正直、よほど目の良い方じゃないとわからないくらいの違いです。
結び終わったノットを、向こう側から見ると、ピンにかかっている糸(グレーの線)にノットの糸(黄色の線)がクロスした状態になります。このクロスの方向が、
- コーラルノットは、下から上
- 鎖目結びは、上から下
になるのです。針の入れ方と同じですね。
でも、テネリーフレースは多くの場合、ピンにかける糸と同じ色の糸でかがりや結びをするので、この方向の違いを認識しにくいです。
また、違う色の糸でノットを作り、クロスの方向を揃えたり、違えたりしたい場合でも、結び方を変えないでコントロールする方法もありますから、両方の結び方をマスターしないとどうにもならない、訳ではありませんから、ご安心を!
あとがき
初心者の時は、混乱を避けるためにも、どの方法でもいいので、テキストを見ないで結べる方法を一つだけ覚えるようにしてみてくださいね。