
真ん中を縛ったら、ダーニングするって言ってたよね?

よく、覚えてたね。偉い!

もしかして、そのやり方も、いくつか種類があったりするの?

当たり~♬
中心のダーニング
中心部分を十字でまとめ、こま結びをすることはすでに書きました。が、中心のまとめはこれで終わりではありません。もう一段階、ダーニングという作業が残っています。
今日は、この工程について書いていきます。
『ダーニング』とは?
最近はやっている「ダーニングマッシュルーム」と使って繕う『ダーニング』とはちょっと違います。
が、基本は同じ。
なみ縫いの要領で、一定間隔に「上→下→上→下・・・」と糸を通していく作業です。
テネリーフレースのテキストでは、ダーニング(・ステッチ)とか、ぞうりかがりと呼んでいます。
「ステッチ」とか「かがり」とついているように、基本的には、テネリーフレースの模様を描き出すためのかがり方の一種なのですが、中心を1点でまとめる時には、必ずと言っていいくらいこの『ダーニング』を施します。
なぜ、『ダーニング』をするの?
中心を1点でまとめる時、『ダーニング』をするようにテキストには書かれています。どうしてでしょう?
理由は、書かれていませんが、ひつじのまーこは勝手にこう解釈しています。
協会によってやり方は様々ですが、中心を1点でまとめる時は、十字を作ってこま結びをします。
こま結びしたから、きちんと中心を定めることが出来たかのように感じますが、実際やってみると、結んだ部分を針先でツンツンすると、上下左右に動いてしまいます。結構不安定な状態なのです。
この状態のまま、かがりや結びの作業に入ってしまうと、せっかくきれいにまとめた中心がずれてしまいます。また、針先が引っかかったりすると、糸がつれたり、緩んだりする心配もあります。
この心配をなくすために、『ダーニング』をするのだとひつじのまーこは思っています。ダーニングは固めにすると、糸が縦横にがっちりと組み合わさるので、1本1本を引っ張らない限り、糸が飛び出てきたりする心配はありません。そして、中心の十字部分を囲むようにダーニングをすれば、十字部分が動きにくくなります。安心して、かがりや結びの作業に集中できるわけです。
『ダーニング』のやり方
大きく分けて、2種類あります。
- 往復する方法
- ぐるぐる回る方法
どちらのやり方でも、OKです。その後のかがり方や、デザインに相応しい方法を選んでくださいね。(もちろん、テキスト等に指定があればそれに従ってくださいね)
往復する方法
- 一つのピンから、糸が2本出ています。これを1セット(1山)として扱います。
- 使う糸は、中心をまとめる時に針に通した糸、つまり掛け終わりの糸です。
開始位置は、こま結びをした後、針に通っている糸(掛け終わりの糸)が出ているところから一番近いところから始めます。
1番のピンから出ている糸でもいいですし、5番のピンから出ている糸でもいいです。
まわる方向は、お好みで!(右利きの方は反時計回りがやりやすいと思います)
1.最初の1セット(1山)をすくったら、次の1セット(1山)の上を通って、もう一つ向こうの1セット(1山)をすくいます。
つまり、1セットおきにすくっていきます。(下図の赤いライン)
2.一周まわったら、最初にすくった糸をすくい、戻っていきます。(図の青い矢印の根元部分)
3.1周目にすくったところは上を通し、すくわなかったところをすくって戻ってきます。(青いライン)
4.最初のところまで戻ったら、『ダーニング』は終了です。
同じ糸でかがりをする予定ならば、そのまま次のかがりに入っていきます。別の糸でかがりをするつもりの時は、糸始末をしておきましょう。(糸始末の仕方は後日、説明します)
もし、もう少しダーニングをしたいと感じたら、2周目の始めの部分をすくって3周目をかがっていきましょう。3週目は1周目と同じセット(山)を拾っていくことになります。
ぐるぐる回る方法
- 一つのピンから、糸が2本出ています。これを1セット(1山)として扱います。
- 使う糸は、中心をまとめる時に針に通した糸、つまり掛け終わりの糸です。
開始位置は、こま結びをした後、針に通っている糸(掛け終わりの糸)が出ているところから一番近いところから始めます。
1番のピンから出ている糸でもいいですし、5番のピンから出ている糸でもいいです。
まわる方向は、お好みで!(右利きの方は反時計回りがやりやすいと思います)
1.最初の1セット(1山)をすくったら、次の1セット(1山)の上を通って、もう一つ向こうの1セット(1山)をすくいます。
つまり、1セットおきにすくっていきます。(下図の赤いライン)
2.二周目に入るセット(山)は1本ずつで、扱います。
矢印部分は、一周目の赤いライン通りに1セット(1山)=2本すくいたくなりますが、1本だけすくって、もう1本の上を通すようにします。このようにすることで、1周目と2周目のすくう位置が互い違いになるので、ダーニング・ステッチとして成立するわけです。
3.1周目にすくったところは上を通し、すくわなかったところをすくいながら、もう一周します。(青いライン)
4.開始位置まで戻れば、基本的には終了です。
が、この方法で『ダーニング』をする場合は、中心部分にかがりとしてのダーニングをするデザインの時が多いので、続けて数周まわることが多いです。
次の周に進む時は、「2」でやったように1セットではなく1本だけすくって前の周とは互い違いになるようにしていきます。
あとがき
中心の『ダーニング』について、書いてみましたが、どこまで伝わったか不安です。
実際に、横に座って伝えれば、大した内容ではないんですけど・・・本当、文章って難しい!