中心のまとめ方(3)

テネリーフーモチーフ2 基礎知識(テネリーフレース)
まーこ
まーこ

今回は、ひつじのまーこが個人的に使っている中心のまとめ方を、ホアンには内緒でお教えします。

この方法は、どのテキストにも載っていませんし、推奨される方法ではないです。

 

『ひつじのまーこ』流、まとめ方

2回にわたって、中心のまとめ方の解説をしてきました。

レース資格を取得したい方は、それぞれの方法をマスターすべきだと思いますが、趣味でやってみたい、という程度の方は必ずしも、これらの方法に従わなければいけないとは思えません。

㈶日本編物検定協会の方法は工程が多く、中心部分に糸が二重に絡むので、中心がごつくなりがちです。

一方、日本手芸普及協会の方法は、工程が少なくなっているので、下の図のように、裏から見た時、下半分は1/4をまとめるように糸がかかっていますが(ピンクの糸、緑+オレンジの糸)、上半分はまとめる糸がなく、不均衡な状態になってしまっています。

裏側の情景

ひつじのまーこは、中心がごつくなるのも気に入らないですし、糸のかかり方が不均衡なのも気に入りません。また、工程が複雑で、覚えにくいのも、嫌だなぁと感じていたので・・・、

資格を取得し、誰にも文句を言われなくなってから、自己流のやり方で中心をまとめることにしました。それを、今から、ご紹介しましょう。

 


1.かけ始めの糸を針に通します。

15cmほど残して休ませておいた糸端を、針に通します。この時使用する針は、スエーデン刺繍用の針のように先が丸くて、反っていて、少し長めのものがお勧めです。

まとめの開始前

※ 掛け終わりの糸は、邪魔にならないように、掛け始めの糸を休ませていたスペースの右側(一つ前のスペース:上の図なら11と9のピンの間)に休ませておきます。

 

2.対角線上のスペース12と1の間)に針を入れ、糸端があったところ(2と11の間)にもう一度出します。

まとめ第一段階

通し終わったら、中心をまとめるように引き締めます。が、不安定な状態なので、上下左右いずれの方向にも移動してしまいます。型紙の中心点に留まるように、力を加減しながら引き締めてください。

 

ここまでは、二つの方法と同じです。

 

3.掛け終わりの糸をすくうようにして絡ませ、針の糸を左側へ持っていきます

まーこ流第2段階

新聞などを縛る時に、糸端同士を十字に交差させますが、その要領で針の糸と掛け終わりの糸を交差させます。

この交差させた位置が中心になります。非常に不安定で大変ですが、中心点で交差するように、糸端の引き具合を調整してください。

 

4.90度のスペース(8と6の間)から針を入れ、対角線上のスペース(5と7の間)に出します。

まーこ流第3段階

針を入れる位置と、出す位置が、他の二つの方法とは逆になります。左利きでないと、少しやりにくいかもしれませんが、台を回転させるなどして何とか頑張って通してください。

※ 90度のスペースは、図では6と8の間になっていますが、ピンの数が変われば、変わってくるのは他の方法と同様です。例えば、ピンが24本の時は12と14の間、36本の時は18と20の間になります。

 

5.針の糸と、掛け終わりの糸こま結びをします。

まーこ流最終段階

この方法だと、中心は上下左右に動きまくります。こま結びの時も、中心部分はとても不安定です。中心点がずれないように細心の注意を払いながら、結んでください。

 

以上で、『ひつじのまーこ』流、まとめ方の説明は終了です。

 

このやり方でまとめると、針を通すのは、『日本手芸普及協会』のテキスト同様2回で済みますから、中心がごつくなりにくいです。

また、針の糸と掛け終わりの糸を交差させているので、裏側で1/4ずつまとめるように糸が渡ることもありません。

ただし、次の段階(ダーニング)をしないと、中心点が動きまくります。ここが、最大の欠点です。それでも良かったら、チャレンジしてみてくださいね。


あとがき

中心のまとめ方の3つの方法をお伝えしました。最初にも触れましたが、レース資格を取得したい方は、それぞれの資格にあった方法をマスターしてください。でも、趣味の方は、自分が作りたいデザインに相応しい方法を選んで使ってみてください。どの方法も、間違いではありませんからね。