
あー!
そんなところで切っちゃダメ!

え? でも、糸がブラブラしてるの気になるんだもん。

せめて切る前に、最初と最後の糸を結ぼうよ。
タティングレースの糸始末
タティングレースはとてもほどけにくいレースです。
だから、糸端にボンドをちょっとぬって、切って終わりにしている方も多いのではないでしょうか?
正直言って、そのようなやり方も正解です。
でも、せっかく作ったのだから、糸端がほとんど見えないような方法で始末しておきたいと思いませんか?
今日はそのような方法をご紹介しましょう。
糸端を縫い込んで始末しよう!
用意するもの
クロスステッチ針とハサミです。
クロスステッチ針は、レース糸の太さにもよりますが、22番より細いものが望ましいです。
慣れないうちは、針にレース糸を通せないからと太い針を選んでしまいがちですが、20番のレース糸を使っていたとしても22番の針を使った方が目の形を壊す心配がありません。
40番のレース糸を使った場合は、手に入りやすい23番の針を使いたくなりますが、出来れば24番よりも細い針で始末してください。
糸端同士を結ぶ
2本の糸端を固結びします。
ゆるみがないように、ギリギリのところで結びましょう。
基本的にはボンドのようなものは使いませんが、どうしても使わないと不安だという方は、固結びの1回目に糸をくぐらせたときに、楊枝の先などでちょこっとだけつけます。
針に糸を通す
これが、慣れないと結構難しいです。
老眼かどうかは問題ではありません。慣れてしまえば、目が見えなくても糸は通せます。
問題は、糸が丸くてふくらみがあることです。
刺繍糸の場合は、細い糸を2~6本引き揃えて太くするので、針に通すときは平べったくして簡単に通せます。
が、レース糸は3本程度の細い糸を撚ってあるので断面が楕円形をしていて、弾力があるので簡単に平たくすることが出来ません。そのため、慣れないと糸を通すだけで一苦労、なんて状態になってしまいます。
このような糸を通すためには、左手の親指と人差し指で二つ折りにした山の部分を挟み、針穴を上から降ろしていくような感じで通していきます。
写真の丸で囲った部分のプレスを、針穴が通るぎりぎりまでキープすることがうまくいくコツです。
※ 気になる方は、動画の3分を超えたあたりで、糸の通し方を見ることが出来ます。
目の頭にジグザグに通していく
針に糸を通したら、作った目の頭に通していきます。
ライトが良くないため、とっても見にくいですが、編地を上から見ると、
こんな風に、表と裏の目が互い違いに並んでいます。これらの目に、表の目(緑の丸)には裏から、裏の目(赤い丸)には表から針を入れて糸端を通していきましょう。
糸は割らないように針を通し、最終的に裏に針(糸)が出るように2~3目分通していきます。
糸を引く
1目ずつ糸を引いていきますが、どんなに完ぺきに引くことが出来たとしても、糸を通した部分だけうねったようになり、ふくらみが出てしまいます。これを直すために、必要な目数だけ縫い込んだら、糸を引き締めるのです。
この時、糸を力いっぱい引きすぎると、作った目にギャザーが寄ったようになってしまいますが、引かなすぎると通した糸がたるんで、糸を通した部分だけ目がそろっていないように見えてしまいます。
編地の他の部分と同じように見えるように、加減をしながら引き締めましょう。
また、
もう一方の糸も同様に縫い込む
糸端は、2つあります。
もう一方の糸も、同様に縫い込んでいきましょう。
ただし、同じところはダメです。
糸を切る
両方の糸端を縫い込み終えたら、編地から出ている糸をハサミで切ります。できるだけ、編地に近い部分出来るようにします。
ギリギリのところで糸を切っても、その後、出てくる心配はほとんどありません。が、もし、心配だという方は、切ろうとしているところに乾くと透明になる布用ボンドなどを楊枝の先などで少しだけつけ、乾いてから切るようにしてみてください。
文字にすると、とっても難しいような気がしますが、実際に糸始末をしているのを見ると、大したことはしていませんから、すぐに覚えることが出来ると思いますよ。