
糸始末、最後に裏に糸を出すって言ってたけど、
どっちが裏?

どっちでもいいよ。

え? でも、裏って、裏・・・・こっち? どっち?
タティングレース作品の表と裏
リングだけ、あるいは、チェインだけで作った作品の表と裏は、簡単に言えます。が、両方が入っている作品になると、どっちを表にすべきか悩みます。
今日は、その辺のことについて書いていきましょう。
リング(または、チェイン)だけの作品
ご自分の手元にある、リング、またはチェインだけで作った作品のピコットの足元をよく見てください。
白い糸のようになっていますか? それともピンク色の糸のようになっていますか?
白い糸は作品の表、ピンクの糸は作品の裏を撮影したものです。
リングだけ、チェインだけの時は、このようにして裏表を判断します。一目瞭然なので簡単ですね。
リングとチェインが混在する作品
問題は、リングとチェインが使われている作品です。
「リングからチェイン」あるいは「チェインからリング」に変わる時、編地の上下を逆にしたのを覚えていますよね。上下を逆にするということは、表と裏を逆にしていることになってしまうので、
状態が普通になります。つまり、表と裏がわからない状態になってしまいます。
写真で確認してみてください。外側のチェインのピコットの足元を見ると、横に糸が渡っているので表だとわかりますよね。
では、リングは?
リングの4つのピコットの足元には横に糸が渡っていません。つまり裏、です。
これが、普通の正常な状態です。
多くの作品がリングとチェインで出来ているのに、どうしたらいいのでしょう? どちら側を表にすべきなのでしょう?
答えは、ありません。
「お好みで、表裏を決めてください」
としか申し上げられません。
でも、答えが欲しいですよね・・・
参考になるかどうかわかりませんが、ひつじのまーこの独自ルールを紹介しましょう。
〔ルール1〕外側のピコットの足元に横に糸が渡っているようにする
作品の外側に来ているもの(多くの場合チェインですが・・・)のピコットの足元に横に糸が渡っている状態になるように表を決めます。
作品の一番外側のラインが、途切れることなく描かれている方が締まって見えるのではないかと考えているので、このようにしています。
〔ルール2〕ふくらみを考慮して決める
これはひつじのまーこの作り方の癖かもしれませんが、チェインを作ると、反りが出ます。
写真の下側がいわゆるチェインの表、上がチェインの裏になります。
仕上げのアイロンでこの反りを押さえるのですが、それでもわずかに裏の空間を抱え込むかのような膨らみが出るので、この膨らみを考慮して作品の表裏を決めることもあります。
つまり、外側が反り返った、お皿のような形状にしたい時は、あえてチェインの裏を表にします。外側に途切れのないラインが描かれなくなってしまいますが、その辺は目をつぶるのです。
ひつじのまーこはこの2つのルールで表と裏を決めています。
が、最も大事なのは、表裏を決めるルールではなくて、糸始末の最後に糸を出す面を揃えることです。
作品が大きくなればなるほど、糸始末をする場所が増えます。最後にまとめて始末をするのが面倒と考えて、途中途中で糸始末をしていると、どっちを裏にしたのかわからなくなってしまうということもあり得ます。
そして、最後の仕上げのアイロンをかけたときに、表側に糸始末をした糸を切った後の毛羽立ちを見つけ、がっかり、なんてことにもなりかねません。
後で抜けるような、目印になる糸をつけてもいいですし、
糸始末した糸を切るのは、仕上げの前、と決めておくのでもいいので、
作品の表と裏を決めたら、それを貫けるように工夫をしておきましょうね。
あとがき
タティングレースは、リングとチェインが混在する場合は、自分で表裏を決められますが、決めたらそれを終始一貫。貫き通しましょう。
簡単そうに見えて、意外に難しいです。
大きな声では言えませんが、ひつじのまーこ。今までの作品で何度となく、作品の表に糸始末の糸が出てしまったことがあります。
皆さんは、こんな失敗をしないように、細心の注意を払って作品作りをしてくださいね。