クンストレースとは

クンストレースのイメージ画像 基礎知識(クンストレース)

クンストレースって何?

名称について

編み物を習ったことのある方なら、それほど抵抗なく作ることのできるレースの一つが、クンスト・ストリッケン・レースです。

今、『ストリッケン』という言葉を入れました。

どうして?って思われましたか?

実はこれが正式名称、ということになっています。

 

英語ではなく、ドイツ語で、意味は、

Kunst(クンスト)』が『芸術、アート』、

Stricken(ストリッケン)』が『編み物』

なので、『クンストストリッケンレース』とは『芸術的な編み物・レース』ということになります。

 

日本語に直訳するとちょっと変ですね。でも、一応、これ(=クンストストリッケンレース)が正式名称です。

 

ドイツ語は日本人には英語ほど馴染みがないですし、正式な名称を使うとちょっと長い気がするためでしょうか? 日本のレースの世界では、略してクンストレースという人が多いです。

なので、あとりえ游心でもクンストレースでいこうと思っています。

 

どんなレースなの?

編み物に親しんだことのある人なら、抵抗なく作れるレースだと言いましたが、それは本当です。

だって、棒針で編むレースですから。

技法も、編み図に使われている記号も、編物のそれと変わりません。

クンスト(ストリッケン)レースは、棒針で、多くは、円形に編んでいくレースです。

となると、一つ問題が出てきます。

  • 編み物と、どこが違うの?
  • ニッティングレースと、どこが違うの?

という問題です。

 

編み物、ニッティングレースとの違い

レース講師・指導員資格を取得する時にこの問題についてハッキリとしたお答えをいただけなかったので、ネットを使って調べてみました。(なので、もしかして、私の解釈が違っているかもしれません。話半分に読んでくださいね


まず、クンストストリッケンレースと呼ばれるのは、

  • 棒針を使って透かし模様を中心から編んでいくもの
  • 素材は主にレース糸だが、その他の素材でもOK。

一方、編み物とは、

  • 棒針を使って編んでいくもの
  • 素材は毛糸でも、綿糸でも、リボンでも何でもOK.
  • 編み方も透かし模様、ケーブル編み(縄編み)、編み込みなど、様々。

最後に、ニッティングレースとは、どういうものかというと、

  • 棒針を使って透かし模様を編むもの
  • 素材はレース糸でも、毛糸でも、OK。

では、情報を整理しましょう。


3つのものに共通するのは、

  • 棒針を使って編むこと
  • 素材を選ばない点

なら、相違点は何でしょうか?

  • 編み物は、様々な編み方が存在しています。
  • ニッティングレースは、透かし模様を編むと限定してます。
  • クンスト(ストリッケン)レースは、透かし模様を中心から編むという風に限定しています。

クンスト他との関係図
もうお分かりになりましたよね。右図のような関係になっています。

 

と、説明をしておいて言うのもなんですが、このように分類していない協会もあります。棒針を使って、中心から編まない透かし模様のものをクンストストリッケンレースとして扱うところもあります。

つまり、統一した見解がないんですよね。

学習者としては、その辺がとっても困るところですが…、「クンストストリッケンレースと、ニッティングレース、編み物との違いを述べよ!」 なんていう問題は出ないので、

協会が「○○レース」と主張したら、そうですね、と相槌を打って従ってください。要は、作れればいいのです。そして、作る上で必要な技術を理解していればいいのですから。

 


 

ただ、そうも言っていられない事態もあります。洋書を購入したいと思った時です。そんな時は下の記事を参考にしてください。

補足:ドイツ、英語圏での分類の仕方

ドイツ

日本でニッティングレースという名称があまりメジャーでなく、編み物として扱われることが多いように、ドイツでは編み物とニッティングレースの境界線が明確ではなく、『Stricken』として扱っているものが多いようです。
ただ、『Kunst stricken』と『Stricken』とは明確に分けられているようで、クンストストリッケンレースと変わらないほど芸術的で美しい透かし模様が入っていても、ストールのような形の作品だと、『Stricken』として扱われます。

英語圏

反対に、英語圏では、クンスト(ストリッケン)レースとニッティングレース(=Knitted Lace)との境界線があいまいで、中心から編むドイリーなども『Knitted lace』の本に掲載され、説明文などでもKnitted laceと書かれていることが多いです。

※ 少し前に調べたものなので、もしかしたら、変わっているかもしれません。ネットなどで購入する洋書は中身を見るのが難しいものも多いので、参考になれば幸いです。