ヘアピンレース-編む時の注意点

出来たループを別糸に通している 基礎知識(ヘアピンレース)

特別なテクニックを必要としないヘアピンレースですが、より綺麗なブレードを作るために、注意して欲しい点について、今回は、書いていこうと思います。

ループは重ならないように

『左手にかけた糸を外さずに、かぎ針を立ててヘアピン器具を半回転させる』と、右側の棒に自然に糸(ループ)がかかる

のですが、この時、ちょっとした注意を払うと、より美しく作ることが出来ます。

それは、ループが重ならないようにすること、です。

ループがかなさなった悪い状態

【悪い例】
ループが下側にかかってしまっています

基本的には、左手にかけた糸は上方向に引っ張られているので、前のループの上側に新しいループをかけることが出来るのですが、たま~に、前のループの下側にかかってしまっていることがあります。

これを、出来れば毎回チェックして、下側にかかってしまっている時は直すようにしてほしいのです。面倒に感じるかもしれませんが、視線をちょっと動かすだけなので、頑張ってみてください。

重なってしまったループは、斜めにかかった状態になっているので、他のループよりほんのわずかではありますが、長くなってしまいます

ブレードの幅が広い場合は、それほど目立ちませんが、幅の狭い時は、この本の小さな誤差のために、重なってしまったループだけが浮いている感じになります。少しでも綺麗に作りたいなら、ループの重なりには特に注意をしましょう。

テンションを揃えよう

ヘアピンレースに限ったことではないのですが、編む時のテンションを揃えるのはとても重要です。でも、綺麗な作品に仕上げるためには、ヘアピンレースの時は編む時のテンションだけでなく、棒にかける時のテンションにも気をつけて欲しいのです。

 

2本の棒は、金属製なので、丈夫で曲がったりしないかもしれませんが、反ることはできます

初心者は特に、細編みを緩まないように編もうとして、左手にかかっている糸を強く引きがちです。すると、細編みはカッチリと編めるかもしれませんが、同時に、棒に掛けた糸も緩みのない状態になり・・・それが続くと、2本の棒が真ん中に寄ってきてしまうのです。その結果・・・・

ブレードの幅にもよりますが、最初と最後の幅が、1㎝近く違ってしまったなんてこともあるので、棒にかけている糸の張り具合が適当かどうか、気にかけてくださいね。

※ Clover社のクリップ式の編み器を使っている方は、時々、上の部分にクリップをはめてチェックするといいかもしれません。幅の違いが小さいうちに修正することが出来る、かもしれないので・・・・(実際、ひつじのまーこは、慣れるまでは、そのようにしてチェックしていました)

別糸に通す

テキストにも、書いてあるので、きっと守ってやっているとは思うのですが・・・・

編んだブレードをヘアピン器具から外す時、右側、左側、それぞれのループに別糸を通しましょう

出来たループを別糸に通している

別糸を通さずに外してしまうと、初心者は、ループが左右どちらに所属するのかわからなくなってしまうので、面倒でもやった方がいいです。また、ブレード同士をつなぐ時、慣れない人は、つなぐことに夢中になってしまって、ループの順番を間違えてしまうことも、ないわけではありませんから、是非、「別糸に通す」ようにしましょう!

通し方は簡単です。

  • クリップ式の編み器を使っている方は、棒の根元に穴があいているので、これを利用して糸を通すことが出来ます。(詳しい通し方は、付属の取扱説明書をご覧になってください)

クリップ式編み器の棒に空いた穴

  • U字型の編み器を使っている方は、とじ針などに別糸を通し、面倒ですが、一つずつ通していくことになります。

手間をかけるだけで、出来上がりが綺麗になるなら、手間を惜しむ理由はない・・・ですよね?


あとがき

「別糸に通しましょう」と強く主張しましたが、実は、ひつじのまーこ、別糸に通さずに作っています。

面倒だというのが一番の理由ですが、ブレードをつなぐ時にループをクロスさせたりすることがあり、その時に別糸が邪魔になるからです。でも、これは、ループがどのような状態なら正常(または、異常)ということがわかっているから出来るのであって、習いたての時は、きちんと別糸に通していました。

だから、皆さんは「別糸に通して」くださいね!