ネット状のかがり(4)

チュールネット 基礎知識(バテンレース)

今回も、ネット状になるかがりを紹介します。

ツイスト

㈶日本手芸普及協会の『レース専門コース:バテンレース』の中で、

”ツイストネット ステッチ”

という名称で紹介されているかがり方です。

ツイストステッチ

参考写真を用意してみたのですが、ひつじのまーこのかがり方が目の横幅が狭いので、あまりネット状には見えないかもしれませんね。

縦と横の幅がほぼ同じようになるようにかがると、亀甲模様のような感じに仕上がって、よりネット感が増します。

 

かがり方は、今まで紹介したステッチとちょっと違います。このかがりは、ボタンホールステッチを使わないのです。

今までのかがりでは、前の段のループに上から針を入れ、出来た輪の下から針を出していました(緑の線)が、

ツイストとボタンホールステッチの違い

ツイストステッチをする時は、前の段のループに上から針を入れ、出来た輪の上から針を入れます(赤い線)。

初めての時はちょっと混乱しますが、慣れれば、大丈夫。使い分けができるようになります。

また、参考になるかどうかわかりませんが、動画でも紹介しています。気になる方はご覧になってみてください。

ちなみに、ニードルポイントレースの洋書では、

”Point d’Espagne”

という名称で紹介されています。
また、このようなツイストするかがり方がもう2種類紹介されています。混乱を避けるために、かがり方の説明は省略して、名称だけお伝えしておきます。
”English Stitch”と、”Hollie Stitch”の2つ。
前者は2回ツイストしたような感じになり、ツイストした部分が少しな長めの印象になります。後者は ”Point d’Espagne”のねじれ方が反対になっているだけのステッチです。
興味のある方は、調べてみてくださいね。

 

チュールネット ステッチ

㈶日本手芸普及協会の『レース専門コース:バテンレース』の中で、紹介されているステッチです。

チュールネット

今、紹介したツイストに糸を一回絡めるだけです。

 

1.まず、左から右にツイストを1段だけかがります。

ツイストを1段だけしたところ

2.今作ったツイストのループ1つずつに、それぞれ針を上から1回だけ入れて絡め、右から左へ戻ります

ツイストのループに糸を1回だけ絡める

チュールの途中

以上を繰り返すと、チュールネット・ステッチが出来ます。

 

ひつじのまーこがかがった写真では、あまり実感できないでしょうが、上手にかがると、蜂の巣のような形状になるので、まさにチュールという感じになります。

作り方を動画でも確認できます。この動画の映像も蜂の巣のようにはなっていませんが、参考にしてみてください。

今まで紹介したかがり方は、どの方向に進もうが同じことを繰り返すだけですが、このかがりは、

左から右へ行く時にやること(ツイスト)と、右から左へ戻る時にやること(糸を絡める)が違います

このようなタイプのかがり方は、他にもあります。

 

わたしネットかがり

わたしかがり

㈶日本手芸普及協会の『レース専門コース:バテンレース』の中では、

”シングルライン ネット ステッチ”

という名称で紹介されています。

写真をご覧になってお分かりになるかもしれませんが、最初に紹介したシングルに横糸が1本渡ったかがりです。

かがり方は、

1.1段目は左から右にかがります。シングルと同じように、ボタンホールステッチを等間隔にしていきます。

2.右から左に、糸を渡します。

わたしSt-糸を渡すところ

写真を見ると、渡した糸と前の段のループとが離れていますが大丈夫。シングルのループは、こんな風に巻き上がるのが通常の状態です。かがっていくうちに落ち着いてくるので、気にせずに続けていきましょう。

3.前の段のループと、今、渡した糸の2本をすくい、ボタンホールステッチを1回かがります。

わたしかがりー2段目以降

4.右端まで行ったら、2~3を繰り返します。

 

このかがりをする時に、特に注意して欲しい点として、

  1. シングルのボタンホールステッチでかがった部分は巻き上がってしまうので、渡す糸が、前の段のループが来るはずのところに渡すこと(「2」の写真参照)
  2. ボタンホールステッチを左から右に行くときにしかしないため、かがっている糸の撚りが戻ったり、かかりすぎたりするので、時々撚りを通常の状態に戻す必要があること

の二つを挙げておきます。

動画も作ってみました。良かったら、ご覧ください。

このわたしネットかがりは、ニードルポイントレースの世界では、”Corded Brussels” と呼ばれ、目の大きさを変えたり、空間をあけたり、他のかがりと組み合わせたりして様々な形に変化し、それぞれ名称もつけられ、多用されています。わたしStのニードルポイントレースでのかがり方かがり方の説明は省きますが、目を詰めてかがり、ツイストでラインを作り、一部空間を空けてかがるとこの写真のようになります。全く違うかがり方のように見えるので、不思議ですよね。

わたしネットかがりダブル

わたしネットかがりのボタンホールステッチを、一つのループにつき二つかがると、このかがりになります。

写真はご用意していません。どんなかがりになるか興味のある方は、ご自分でかがってみてくださいね。

 


あとがき

写真を用意できなかったものも含めると、今回まででネット状のかがり方を10種類も見てきたことになります。そろそろ、別の形状のかがり方を見ていただきたくなってきたのですが、次回、もう一つだけ、ネット状のかがりを見ていただこうと思っています。あと少しだけ、おつきあいください。